2019年10月07日

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第1850例会

 

 

場所:リーガロイヤルホテル広島

米山奨学生卓話

 

 

 

「私が日本で学んだこと」
米山奨学生 : ピタス・ジョセフ・ジョン君

 

 

 皆さん、こんにちは。エリザベト音楽大学のジョセフ・ピタスです。今日は、皆様に私の留学生活のはじまりから今の生活、そして母国フィリピンと日本の違いについてお話させていただきます。私が日本に留学しようと思ったのは、大学時代の恩師がエリザベトの修了生であり、私にぜひ留学するよう勧めてくださったことがきっかけです。しかし、留学するということは、家族や愛する人々から離れるだけでなく、環境や文化のまったく異なる国に住むということなので、強い覚悟と勇気が必要でした。私の家庭は経済的にはとても豊かとは言えないため、家族の理解と助けを得て、留学が実現するには、少し時間がかかりました。 
 渡日後、私にとっての最大の挑戦は、やはり日本語です。日本語がタガログ語とは大きく違うことはわかっていましたが、テキストと日常会話が同じでないことには驚きました。その場その場で対話をなんとかするのに苦心しています。大学院の専門では、歌のパフォーマンスを中心に学んでいます。特に古典的なオペラの歌、Artsongを勉強しています。 毎日、長時間の練習、課題をやり遂げる決意、そして自分を厳しく律して鍛えることが必要です。私は幸運にも、大学の定期演奏会ではソロで歌う機会をいただき、大学外でも、広島のオペラプロダクション制作のオペラでコーラスメンバーとして歌わせていただきました。コーラスはオペラの大きな部分であることを実感し、プロの方々と一緒に経験させていただいたことは本当に光栄でした。
 そして言うまでもなく、日本で学んだことは、音楽だけではありません。日本の文化、人々の振る舞い、伝統についても沢山のこと学び、新しい価値を考えるきっかけとなりました。挨拶、食事、クリスマスや新年など、日本ならでの習慣は興味深いものですが、私にとって何より大きな衝撃だったのは、交通機関の快適さです。フィリピンと違い、ここ広島では渋滞はごくたまにあるだけで、乗り物は決まった時刻に発着します。このすばらしい環境に感嘆し、それが日々の生活に大きな違いをもたらすことを知りました。
 広島に来て、学業だけでなく、多くの方々との出会いや、それぞれの土地の歴史に触れることができました。私の世界を広げてくださったロータリークラブの皆様、とりわけ、広島中央ロータリークラブの皆様、いつも私を支えてくださるカウンセラーの安藤徹哉様に心から感謝いたします。

 

 

 



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