2018年01月22日

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第1779例会

 

 

場所:リーガロイヤルホテル広島

クラブフォーラム「がん予防」

 

 

 

がん予防啓発推進委員長 椿 和央 君

 

第3回がん予防啓発推進アンケート結果報告      
      
 平成27年6月、28年8月、29年8月に同様のアンケートを例会時に3度目を行った。この間、新入会員や退会会員もあり、回答数は会員数の6割程度で無記名のため、この3回のアンケートの結果を単純に比較することは困難であるが、概ねの傾向は把握できることが期待された。
 今回(第3回)のアンケートは計46名から回答をいただいた。回答者の年齢や性別の分布に、前回と比べて大きな差は認められなかった。アンケート中の質問数は29で、うち喫煙者のみに対する3問と手書きの2問を含んでいた。
 回答者の背景としては、高血圧が46名中10名で比較的高年齢に多く、喫煙者の方の回答は4名しかなく、喫煙と非喫煙者の比較は困難であった。「がんは死を意味する」の回答が7%、「近親者にがんの方がいる」の回答が61%であった。
 がんの1次予防についての質問では、喫煙者は9%で、うち「会社・家庭で分煙を心がけている」は100%であったが、「非喫煙者の前で喫煙することがある」が50%あり、家族や同僚と同じような配慮が必要であろう。職場での禁煙対策プロジェクトチームの存在が26%あり、社会の対応がある程度普及していることが覗われた。毎日飲酒者は39%で、ビールと焼酎の飲酒者が多かった。今回は各項目で過去2回のアンケート調査と比較した。最初の記載は今年度、( )内の数字はそれぞれ2015年度、2016年度データ
 「塩分を控えている」72%(60,67)、「野菜を多くとっている」61%(72,78)、「熱いものをとらない」57%(52,43)、「加工肉・赤肉を控える」37%(54,36)、「乳製品を毎日とる」65%(59,64)、「体重が若い時より10kg以上増えた」41%(61,51)、「運動習慣がある」50%(26,31)、「ここ1年で体重の増減が3kg以上」17%(33,27)、「寝る前に食事をする」37%(39,33)、「ピロリ菌や肝炎ウイルスの検査をした」59%(60,69)であった。今回のデータを年齢層別に解析すると49歳以下は塩分摂取が多く、60歳以上は飲食物を熱い状態摂取でとらない努力がみられた。60歳以下では意外に肉類の摂取は抑えられ、高齢層では、毎日牛乳・ヨーグルトの摂取が多かった。体重増加は50歳台がピークでその後は少しずつ改善されていた。運動の習慣は60歳台が極端に低く、今後の改善が望まれる。50歳以下は就眠前の食事は控えたい。
 1次予防のアンケートには予め、発がんに関係しそうな選択肢に1〜2点がふってあるが、喫煙者に特化した質問を除いたものの合計点数(29点満点)の平均値は、2015年度10.8、2016年度9.8 2017年度8.4と確実にがん予防の関心は高まっていと考えられる。
 がんの二次予防についての質問では、「定期的にがん検診を受けている」78%で、胃がん・大腸がんなどの検診を多く受けているが、「仕事が忙しい、時間がない」「かかりつけ医がある」「必要性を感じない」「ついつい受けていない」などの理由で未受診との回答も22%あった。また、「家族の方ががん検診を受けている」54%、「職場でがん検診を受ける機会がある」70%、「がん患者の就労支援を行っている」33%、「がん患者の職場復帰が可能」96%であった。
 さらに、「がん検診の受診を高めるには?」「自身で取り組んでいるがん予防策は?」の質問には、もう少し安価で検査の簡素化、さらに啓蒙活動の充実、職場と行政の連携等、諸々の手書きの回答が寄せられた。
 この3年間のアンケートの回答の内容は、確実にがん予防に対する関心は高まっているように考えられるが、回答率は約60%程度であること、回答されていない部分や性別の不明など例会中の回答のため、時間的余裕がもう少しあればさらに正確な答えが期待できること、例会に参加できなかった方の考えやあまり関心のない方などの意見を聞くために来年度は一度、郵送方式にしてアンケートを実施してみたい。ただし、アンケートは定期的に行っていく予定にしている。

 

 

 



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