「赤ちゃんの腸内細菌」
皆さんこんにちは。4月も中旬になり大変過ごしやすい気候になっています。旅行の最適な時期のように思われますが、いかがでしょうか。
さて今日は前回に続き今月のテーマである「母子の健康」の第3弾です。
ヒトの腸内には約100兆個もの細菌が棲みついて、複雑な腸内細菌叢(腸内フローラ)を形成しています。これらの腸内細菌は、ヒトの健康や感染防御に大きな影響を与えると考えられています。胎児は母親の子宮内では無菌状態ですが、どのように入ってくるのか。お母さんの膣には、乳酸菌、ビフィズス菌が主に繁殖しその環境を酸性にして、他の菌が進入しないように防御しています。赤ちゃんは、出産中に狭い産道を顔を密着しながら通過しなければいけないので、そのときそれらの菌をもらっています。ビフィズス菌は、新生児の腸管内では、出生後の早い段階では最も多くを占める細菌として知られており、免疫が発達していない新生児の感染防御や乳幼児期の粘膜免疫系の発達において、重要な役割を果たすことが報告されています。しかしそのお母さんの産道を通らずに生まれる帝王切開では、どのようなことが起こるかが問題になっています。帝王切開によって取り出された赤ちゃんは、乳酸菌やビフィズス菌を貰わずに生まれてくることになります。しかし帝王切開によって生まれてきた赤ちゃんたちの腸には菌がいないことはなく、病院の医師や看護師といった医療関係者の指や手のひらに着いていた皮膚常在細菌が主体を占めることが報告されています。この差によって、どのようなることが起こるかが問題になっています。今分かっていることは、もともと親がアレルギー体質である場合、帝王切開によって生まれた子どものほうが、正常分娩で生まれた子どもに比べ、アレルギー疾患のリスクが高まるというデータがあります。乳酸菌やビフィズス菌のような善玉菌によって腸内細菌のコロニーが優勢な状態になっていることが、免疫系を安定させ、過剰な反応、すなわちアレルギーを起こしにくくしている、ということがいえます。ただし、もともと親にアレルギーがあるケースで、親がアレルギー体質でない場合には帝王切開によるリスクはなかったようですが、今後更に研究が進んでいくと思われます。今述べたことは、お母さんが健康な状態のときで、お母さんの健康状態が、赤ちゃんの健康状態に細菌の関係でも繫がっていることが分かります。子どもが将来大人になってからの病気の発生に関与していることも十分に学ぶ必要がお母さんにはあるようです。
幹事報告
●BOX配布物の確認
・会報1月号
●回覧物
@IM慰労夜間例会出欠回答表(本日締切)
A次年度野球観戦家族会出欠表
●来る4/25(水)18:30〜第2回クラブ研修セミナーが開催されますので、
出席予定者はよろしくお願いいたします。
現在15名参加予定者を掲示しておりますのでご確認下さい。
●次週4/30は振替休日の為例会は無し
●5/7第1例会は夜間例会表
委員会報告等
・出席=出席報告
・国際奉仕=古切手類収集
・次年度幹事=次年度事業計画書提出のお願い(4/28締切厳守)
・次年度親睦委員長=野球観戦家族会の案内
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